裂き織製作の第一歩、着物を解く -Saccora Japan diary-

【裂き織】着物を解く【幸呼来Japan】

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突然ですが、裂き織の起源って知っていますか?
裂き織は、江戸時代中期に寒冷な気候のため、綿や絹といった布が貴重だった東北地方で始まった織物だと言われています。
日常生活で使う衣類や布団、古布とはいえ貴重だった布を「使い切りたい」という気持ちから、裂き織技術が発展していきました。

しかし近年、安い布製品が手に入りやすくなり、裂き織はあまり織られなくなっていきました。

江戸時代とくらべて、新しい服も布製品も気軽に買い替えられる現代。
けれど思い返してみると、思い出の浴衣、おばあちゃんの古い着物、タンスに眠ったままの反物…。
簡単には捨てられない、大切な布があったりしませんか。

盛岡では毎年8月に「さんさ踊り」というお祭りが開催されます。「サッコラチョイワヤッセ」という掛け声とともに、踊りながら、笛や太鼓を奏で、盛岡の中央通りを進むパレードのようなお祭りです。
たくさんの企業や団体が趣向を凝らした浴衣で参加しますが、古くなってくると何年かごとに新しい浴衣に取り替えられます。
さんさ踊りの思い出が詰まった衣装、そのまま捨ててしまうのはもったいないし、古いとはいえ、何となく切ないものです。

さっこらでは、こういったさんさ踊りの浴衣を寄付していただき、オリジナル裂き織商品を製作しています。また、企業さんから依頼をいただき、さんさ踊りに限らず大切な浴衣や着物などの古布をお預かりし、裂き織として新しい生地に再生し、お返しする取り組みもしています。

この日も、企業さんからの依頼でたくさんの着物をお預かりしました。

この着物を裂き織として甦らせるために、はじめにする作業。

それが着物を解くこと。

着物の縫い目をリッパーやハサミで丁寧に解き、一枚一枚の布にしていきます。

解いたら、洗濯、アイロンがけ、裁断…といくつかの下処理をしてから裂き織にしていくのですが、詳しくは別の機会にご紹介できたらとおもいます。

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