劣化した毛糸をなんとかして使いたいと思い、卓上織り機で織ってみる

工房には草木染めの毛糸もたくさんありす。中には途中でブチブチ切れてしまう毛糸もあるので、それを何かに使えないかと思い、卓上織り機で手織に挑戦してみます。

以前ホームスパンの記事を書いたときに、いつか手織りのマフラーを織ってみたいと思いつつ、なかなか時間が割けずにおりました。草木染めの毛糸もあるし、しかし商品にできるほどの量もないし、でもせっかくなので織りたいと思って毛糸玉にしていましたが、中には劣化している毛糸もあり、ブチブチ切れてしまいます。

色も深みのあるグレーでいい感じだし、捨てるのも…

しかしこの切れてしまう毛糸は、ホームスパンの職人さんに聞いても「よこ糸になるかな…」という感じでした。難しいようです。

しかしやってみなければ!

こうして数カ月ぶりに卓上織り機を取り出しました。

たて糸を張る

これまで工房で使っていた卓上織り機とは別のメーカーのものなので、誰も使い方を知りません。
メーカーのYouTubeを見ても、肝心の私が知りたい部分は映っていませんでした。。。残念。

ひたすら動画検索をしながら、初心者向けの動画にたどり着きました。できれば糸をかける所を拡大してほしいです。

今回使った卓上織り機は60cmサイズまで織ることができます。
初心者なのでそんなに幅の広いものは織れません。今回は劣化した毛糸の実験なのであまりデザインは重視できませんが、それでも少しはそれっぽく作りたい。

今回使いたい毛糸はグレーの毛糸です。全部グレーではなく少し他の色も使いたいと思って、たて糸はグレーと赤にしました。赤は若干細いのでたて糸には向いていないかもしれません。途中で切れないように恐る恐るです。

しかし肩の凝る作業です。たて糸を整経するのはいいですが、実際にやって見ると細かくて目を外してしまいます。在庫部屋でひっそりと作業しているので薄暗いのもありますが、なかなか時間がかかります。

ある程度の長さが欲しいと思い、たて糸を溝に掛けていきます。毛糸が絡まないように櫛でとかしていきます。

しかしここで災難。途中で糸が切れてしまいました!あぁ…という気持ちにしかなりません。仕方がないので、切れた部分からハサミでカット。
そして再びミス。
溝に掛けた手前を切ればいいのに、反対側を切ってしまいました。何ということでしょう。

誰にもこの悲しみを伝えられず、地道に毛糸を掛け直すことにしました。奥側の毛糸はもう途中まで巻いているので、これを戻すのもまた大変なので、根気強く掛けていきます。

やっとのことでたて糸張れたので、織り作業に入ります。しかしどうやら1本飛ばしてしまったようです。。。戻ることができないので、このまま織っていきます。

優しく優しく、と心のなかで繰り返しながら毛糸を通していきます。

早速2列めでブチッ。

早いな。切れるの早いな。どうやら引っ張りすぎたようです。

しばらく織るとまたブチッ。今度は織り機に引っ掛けてしまい、切れました。
この2点に注意し、織り進めていきます。

順調に織っています。飛ばした箇所も含めて順調です。
でも途中で何度か織り機の巻き取る部分にに引っ掛けて、よこ糸が切れてしまいます。これは毛糸を伸ばしすぎなのでしょうか。あと、テーブルにも引っ掛けてしまいます。
今回テーブルはアウトドアで使うような銀色の折りたたみテーブルです。そこの引掛け部分で糸が切れてしまいます。糸を伸ばしすぎなんでしょう…

皆さんはもっと広く安定した場所で織ってくださね。

やっとのことで完成

ついに完成!織り生地を外します。しかし外してみてわかりました。細かく落ちたものが…
劣化した毛糸は当然こういうことも起きるのです。

毛糸がホコリのように溜まっています。

なるほどね。しかし見た目は織れています。

28cm幅のものができました。手触りは思ったよりゴワゴワしています。たて糸に使った毛糸と、よこ糸に使った毛糸の種類が違ったので、こういう手触りになったのでしょう。

この細かいホコリのような毛が落ちるのをどう解決するか。諦めて捨てたらいいんじゃないの?と思うかもしれません。でも何か加工できるのならやってみたい、そう思います。

次回はこの生地をフェルトに加工していたいと思います。さてどうなるか。

ホームスパンの過去記事はこちら。
https://blog.saccora.jp/2021/10/01/%e6%89%8b%e7%b4%a1%e3%81%8e%e3%81%ae%e5%84%aa%e3%81%97%e3%81%95%e3%81%a8%e3%81%ac%e3%81%8f%e3%82%82%e3%82%8a%e3%80%80%e5%b2%a9%e6%89%8b%e3%81%ae%e3%83%9b%e3%83%bc%e3%83%a0%e3%82%b9%e3%83%91%e3%83%b3/