工房にあるいろんな白い糸を集めてオリジナルの生地を手織りしてみた

3月、年度末なので在庫の整理をしていました。
今回は大きな在庫の入れ替えもなく、細々と年間を通して販売している糸もあるので、慌ただしさは例年よりも少なめでした。

例のごとくデニムの耳の種類が多いので、半端な長さをどうまとめるかでいつも悩んでいます。
せっかくなので、整理をしつつサンプルを作ってみようと思いました。
待てよ、サンプルを織るために材料を別に分けておく、これもまた在庫になってしまうのでは…

無限ループではないですか!

考えても仕方がないので、まずできることからやっていきます。

たて糸をセッティング

今回の材料もすべて余っている在庫の糸です。頂いたものも含め、さまざまな糸があります。白というよりも生成の糸が多いですね。

手織り作家さんからいただいた糸で、ちょっとトーンの落ちた生成りっぽい色の糸があったので、この糸を使いたいと思います。
卓上織り機を使って織っていきます。織り機の最大幅は60cm。
卓上織り機は、工房で使っている織り機と構造が違うので初めて使うときは悪戦苦闘でした。説明書を読んでも理解しにく人間なので、YouTubeで見ても肝心のところが編集されているし、頭の中は???でいっぱいでした。

今回で卓上織り機を使うのも3回目なので、糸の掛け方も理解してきましたよ。
理解はしてますが、やっぱり難しいものです。前回織ってから数ヶ月…忘れているところもありました。

老眼も入ってきたので、目を外さないように注意して掛けていきます。織り機は違えど、作業部屋で日々この作業をしているスタッフ、頭が下がります。
糸にテンションをかけるのが苦手なんですが、うまく均等になりません。この感覚を身につけるのはやっぱり日々の訓練・鍛錬・経験ですね。少ない本数は出来ても、幅が広くなって本数が増えると、なかなかうまくいきません。

織っていく

まず織り止めをします。

たて糸を張ってテンションを掛ける時に、高機では結ぶのですが、この卓上織り機は左のように専用のパーツで手前の棒に掛けます。最初試しに全部結んでみましたが、織った生地を巻き取る時に引っかかりがないので、巻き取れずに空回りしてしまいました。このオレンジのパーツは大事な役割をしているのですね。

目標の長さは1m。いきなり60cm幅で大きいものを作る自信もないので、30cm幅×1mで織りたいと思います。柄も考えましたが、まだ模様織りはやったことがないので、ちょっとハードル高いです。模様の入ったラグやクッションカバーなど出来たらいいな〜と憧れながら、今回はシンプルな織りで作っていきます。

どうやら、たて糸1本外してしまったようです。またしても!以前は途中で切れてしまい、1本足りなくなったりしていましたが、今回は切れた気配もなくて、どこでどうなってしまったのか…
まぁ仕方がない。織ります。

デニムの耳がメイン素材ですが、少しもふもふ入れてみます。このもふもふ、思ったより毛羽立たなくてしっかり織れています。

織り終わり

なんとか織り終わったので、織り機から外します。
太さも素材もまちまちな糸を使ったので、それぞれの個性が出ていたらいいです。

端のはみ出し具合がかなりまちまちなので、きちんと縁を加工します。この生地で何を作るかはまた後日。

とにかく、捨てられる運命にあった材料を使い切って、新しいものを生み出したいという気持ちで作っていますが、工房のみんなにも見てもらい、実際に使ってみて質感などをチェックしながら、商品になるものが増えたらいいなと思うのです。

あとは、目を飛ばしてしまうのを防ぎたい。。。

今回使ったものと同じ糸はこちらです。

https://shop.danboloom.com/items/32299480

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生成のコットンヤーンです。7号かぎ針 15目12段で10cm角。太さは約2mmです。編み物やマクラメなど、いろいろお使いいただけます。素材 : 綿容量 : 50g※個体差により色合い、風合いに若干の違いが出る場合がございます。ご了承ください。

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