工房ではいろんな種類の布を扱っていますが、一番多いのが綿です。
企業・団体・個人様からご寄付いただいた浴衣や着物は、裂き織りとなって新しい生地、商品に生まれ変わります。
赤、紺、グレー、青、水色、オレンジ、ピンク、紫、黄色、緑… 実にさまざまな色の布たちです。
浴衣を裂き布にしていく
いただいた浴衣や着物は手作業で裂いていくのですが、割く前の作業として、
1.解体
2.お洗濯
という工程があります。
パーツごとに解体した浴衣は、一度洗濯をします。
去年は浴衣を使った布マスクを製作しましたが、その際は洗濯した浴衣にアイロンをかけます。この工程は商品によって変わってきますが、どれも大事な作業です。
3.布を裂いていきます。
幅を1cmに揃えて切っていくのもなかなか技術が必要です。幅が一定になるように、1cm幅のプレートを目印にして布の端に糸切り鋏で切り込みを入れ、ザザッと一気に裂きます。1本の長い裂き布にするのですが、勢いよく引っ張ってブチッと切れてしまうこともあります。
あまり短いと、織りの幅によっては使えなくなってしまうので、裂くときに注意が必要です。
布を裂いたあとは、細かな糸を取っていきます。糸処理です。どの工程も繊細な作業なんですね。
短い糸の使いみちは?
裂くときに短くなってしまったものや、古い織りを解いた短いものも、最後まで使います。これは生地のほつれを防止するための織り止めとして使います。
でも、色もカラフルだし、この彩りをもっと表現したい!
そこでMIX織りです。
カメラストラップの幅は、ミニサイズで3cm、大きいサイズで5cmです。この幅の織りなら短くてもヨコ糸として使うことができます。3cm幅だとキーホルダーも作れるので、商品の幅も広がります。
カラフルな色合いは、気持ちも軽やかにしてくれます。素材の色を活かしながら、手織りのぬくもりや思いも織り込んでいます。
以前、高松の池の白鳥を見に行ったとき、このカメラストラップのついたカメラを持っている男の子を見かけました。使って頂いている場面に遭遇すると、とっても嬉しくなります。
素晴らしきカメラライフをおくれますように!と思わず祈るのでした。